自由に思いを綴る場所

谷本有香のエッセイやコラムなど。

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凄い人

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最近、講演などのQ&Aや知人たちとの会話の中で、最近会って凄いと思った人、印象に残っている人は誰か、と聞かれる事が多い。疑いもなく、職業柄いわゆる「凄い」人にお会いできる確率は高いし、沢山の「凄い人」にお会いしてきた。その度に「こんな素晴らしい人が世の中にはいるのか」と感じ入るばかりだ。

これまでお会いしてきた「凄い人」たちは何か物事を成し得た重鎮であったり、権威であったり、多くは私よりも年配の方々であった。そんな「凄い人」たちに抱く感情は、ただただ尊敬や感服、崇敬の念だ。足元にも及ばない私が同じ場所に居合わせる事の畏れ多さ、若輩の自分が失礼のないような会話、質問を出来ているかとの不安。いつの時も、先輩の「凄い人」にお会いする時、私の中では敬慕の念と共に、恐縮の思いが入り混じる。

しかし一方で、私も人生の年輪を重ねていくうえで、当然のことながら、私よりも若い「凄い人」が着実に出てきているのも事実だ。
最近思うのだけれど、そんな若い「凄い人」たちに抱く感情というのは、上記の方達への思いとは少し違うようだ。無論、心からの尊敬と羨望、感服の思いは持ち合わせている。ただ、それ以外に、とてつもない安堵感に包まれるのだ。競争力を失ったかのように見え、閉塞感漂う日本。国はどこへ向かうのか、次なる目標が見えにくくなっている日本。そんな中で、光放つものとして彼らの存在が浮かび上がる。あたかもそれは、そんな日本の窮地を救う救世主のようにも見える。こんな若者がいれば日本はまだ大丈夫、そんな気持ちにさせられる。能力ある若者が、日本を見限って海外に流出している、こんな話も聞かないではない。だからこそ、彼らのような優秀な若者がこれから益々力を発揮しやすい国にしていかなければならないと、そして、これから更に彼らのような若者がどんどん出てきやすい社会にしなければならないと切に思う。

ちなみに、冒頭の問い「最近会った凄い人は誰か?」の答えは、青色LEDの中村教授が起こした裁判の担当していた弁護士の一人で、現在は、投資顧問会社「ブックフィールドキャピタル」の共同最高経営責任者である荒井裕樹さんだ(どう凄いのかはまた別の機会に記したい)。若きリーダーである彼の目標「日本のウォーレン・バフェットになってこの国を変える」という夢の先に見える日本の復興・復活を、同じく金融を取り扱うメディアの人間として願ってやまない。

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