白熱教室 in Japan

先日1つの夢が叶いました。
それは、米ハーバード大学のマイケル・サンデル教授の講義への参加。
先月25日に東京大学で開かれた特別講義を取材させて頂いたのです。
私が講義前に抱いていた懸念。それは、
「日本人はサンデル教授の講義のようなソクラテスメソッドに対応できるだろうか?」というもの。
この不安を見事に若者たちは打ち砕いてくれました!
(勿論、選ばれし者たちだから、という解釈もあるでしょうが)新世代の若者たちは本家(ハーバード)に負けず劣らず、優秀、且つ、積極性とユーモアも持ち合わせた大変頼もしい存在でした。
本当に唸るような回答や、思わず拍手を誘うコメントも多く、講義の魅力を堪能すると共に、若い世代の情熱や知性に圧倒される大変素晴らしい機会となりました。
このソクラテスメソッド。
これは、これからの日本の教育や社会を大きくかえることが出来るかもしれない。そんなことを思いながら聴講していましたが、こういった講義は学生のみならず、特に企業の経営者や政治家の方々にも受けて頂いたらいいのではと思います。
企業内においても、政治や外交においても、解が一つなんていうものはほとんどありません。 そして、それは意見の対立が起こり得る個々人を支える思想や文化といったバックグラウンドに違いがあれば尚更です(結局、意見を掘り下げて行くと「その人間の基盤」にぶち当たります) 。
一つの国だけでは何事も成し得なくなってきている昨今、ダイバーシティの中にある数々の相違から導き出す○か×かではない、白か黒かでもない「新たな着地点」、もしくは「最善の解」というものがあるのではないでしょうか。
しかし、それには対話相手と真摯に向き合い、そして、真剣に議論をぶつけあい、コミュニケーションを十分に取ることが必要そうです。
それにしても、そういった建設的な議論をファシリテートするサンデル教授のような人物をその前に育てないといけないかもしれませんね。
有能なファシリテーターなくしては、議論も堂々巡りに終始してしまうかもしれませんから。